トリコモナスは、原虫と呼ばれる微生物が性器内に入り込み炎症を起こす性感染症(STI)の一つです。
男性女性で寄生する箇所が違っており
男性:前立腺・精のう・尿道
女性:膣内・子宮頸管・膀胱・尿道
などに寄生します。
今回は、トリコモナスの検査方法・費用について紹介していきます。
先に結論だけ知りたい人はトリコモナスの性病検査についてまとめた表があるので、こちらをご覧ください。
検査 | 3つの検査方法がある。 鏡検法・培養法・核酸増幅法 |
---|---|
検査方法 | 【鏡検法】 分泌液を採取し、顕微鏡で確認する方法 【培養法】 分泌液を採取し、培養する方法 【核酸増幅法】 トリコモナス原虫の遺伝子を増幅させて検出する方法 |
検査費用 | 【保険診療】 2,000円程度 【自費診療】 9,000円程度 |
検査結果までの時間 | 通常は2日程度 医療機関によって異なる |
即日検査通知 | 行っている医療機関あり |
トリコモナスとは
トリコモナスとは、腟トリコモナス原虫と呼ばれる原虫が性器に寄生することにより感染する性感染症の一つです。
感染すると強い匂いを発することが多く、魚が腐った匂いがすると言われています。
性行為以外にも、感染者が使用したタオルや、トイレ便器の利用、温泉のベンチなどでも感染することから誰にでもなりうる感染症です。
詳しい内容を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

トリコモナスの検査方法
トリコモナスの検査方法は、3種類があります。
メリット | デメリット | |
鏡検法 | すぐに結果が出る。 | 顕微鏡での確認のため、見落としが多い。 |
培養法 | 結果が正確。 | 時間がかかる。 |
核酸増幅法 | すぐに結果が出る 結果が正確。 |
実施している医療機関が少ない。 |
この中でおすすめなのが、核酸増幅法による検査です。
正確かつ結果が出るのが早いため便利です。
ただ導入しているかどうかは医療機関によるため、事前に聞いておく方が良いでしょう。
具体的な検査方法
ここからは具体的にどんなことをするのかについて紹介していきます。
以下に検査方法をまとめましたので参考にしてください。
トリコモナスの検査方法【部位・性別別】
方法 | 結果までの時間 | 具体的な方法 |
鏡検法 | 即日 | 尿道分泌物や膣分泌物、尿を採取し、トリコモナス原虫が活動しているかを顕微鏡で確認する方法。 |
培養法 | 3日〜1週間 | 尿道分泌物や膣分泌物を、膣トリコモナス培地で培養を行い判定する方法。 |
核酸増幅法 | 即日〜3日 | トリコモナス原虫の遺伝子を増幅させて検出する方法。 |
分泌液の採取には、尿検査や、綿棒による採取などがあります。
先ほども紹介しましたが、この中で最もオススメなのが、核酸増幅法による検査です。
トリコモナスの検査費用
トリコモナスの検査費用は、保険診療で2,000円・自費診療9,000円となっています。
保険診療の方が安いですが、性病を誰にも知られたくないという人も多く自費診療で検査する方も少なくありません。
保険診療と自費診療の違いについて簡単にまとめましたでの参考にしてください。
保険診療と自費診療の違い
項目 | 保険診療 | 自費診療 |
対象者 | ・症状がある ・もしくは感染の疑いが強くある人 |
誰でも |
負担額 | 3割程度 | 全額自己負担 |
メリット | ・費用が安い | ・名前を隠して治療可能 ・即日検査など検査・治療に幅ができる |
デメリット | 毎年送られる保険料の資料から、家族にバレる可能性がある | 費用が保険治療と比べて高い |
性病(性感染症)検査を、保険診療で受ける方法についてはこちらの記事で紹介しています。

検査結果までの時間
トリコモナスの検査結果は、通常即日〜1週間程度でわかります。
先ほど紹介したように、検査方法によって大きく異なりますので、知りたい方は医療機関へ事前に問い合わせておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
トリコモナスの検査方法について、詳しく知ることができたかと思います。
トリコモナスは放置すると生殖機能の低下など、深刻な影響を与える可能性があります。
『いつもと違うな』と感じれば積極的に検査をし、治療するようにしましょう。