病名

マイコプラズマ・ウレアプラズマ

マイコプラズマ・ウレアプラズマは、性行為(セックス、オーラルセックス、アナルセックス、キス)を感染経路とする性感染症(STD)のひとつです。

まずはマイコプラズマ・ウレアプラズマの特徴について、表にまとめましたのでご覧ください。

原因 感染している人とのセックス・フェラ・クンニ・キス・ディープキス
性行為以外での感染 若干あり
(キスによる感染)
症状 男女ともに、無症状のケースが多い。
【男性】排尿時の不快感、尿道からの分泌液
【女性】おりものの増加、性行痛
検査 【検査方法】
分泌液による検査
【検査可能時期】
感染より24時間経過後
検査費用 自由診療:9,000円程度
保険適用:保険適用なし
治療 【治療期間】
1週間程度
ただし、治療完了後数週間をあけての再検査が必要
【治療方法】
抗菌薬の服用
治療費用 自由診療:10,000円程度
保険適用:保険適用なし
潜伏期間 1~3週間
備考欄 性感染症の中では、一般に有名ではないが潜在的な感染者が多いとされている性病。

それぞれの項目について詳しく解説していくと共に、どうすればいいのかなどについても紹介していきます。

マイコプラズマ・ウレアプラズマとは?

マイコプラズマ・ウレアプラズマとは、性感染症の一つで、セックス・オーラルセックス(フェラチオ・クンニリングス)・アナルセックスなどにより感染します。

感染する部位は、性器だけでなく肛門や喉(のど)などがあります。

2012年から検査が可能になったため知名度はあまり高くありませんが、クラミジアや淋病などと同程度の確率で陽性になる性感染症です。

マイコプラズマ・ウレアプラズマの原因

マイコプラズマの原因菌

ウレアプラズマの原因菌

マイコプラズマ・ウレアプラズマは、上記画像のような細菌が原因となっており、性行為やオーラルセックス(フェラ・クンニ)・キスなどにより感染します。

つまり、すでに感染している人との性行為によって感染するということです。

なので、感染していない人との性行為や体調の変化によってマイコプラズマ・ウレアプラズマになるということはありません。

逆に、カンジダや性器ヘルペスなどの性感染症は、体調の変化などにより性行為をしていなくとも発症することがあります。

詳しい内容についてはこちらの記事で紹介していますので、参考にしてみてください。

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マイコプラズマ・ウレアプラズマの潜伏期間と感染経路

潜伏期間:1〜3週間
感染経路:感染している人とのセックス・フェラ・クンニ・キス・ディープキス

潜伏期間とは、感染機会(性行為など)から症状を発症するまでの期間のことです。

マイコプラズマ・ウレアプラズマでは、1〜3週間程度と言われています。

感染後すぐには症状が出ない点に注意してください。

ただ後ほど詳しく紹介しますが、検査が可能になる時期については感染機会(性行為など)から24時間後なので、疑わしい場合は検査をすることができます。

感染経路については、性行為全般はもちろんのこと、キスやディープキスなどによっても感染することがあるため注意が必要です。

マイコプラズマ・ウレアプラズマの症状

ここからはマイコプラズマ・ウレアプラズマの詳しい症状についてみていきましょう。

男性の症状

男性器のイラスト図

◆排尿時に違和感・痛みを感じる。
◆性器のかゆみ。
◆膿が出る。パンツにシミができる。
◆放置をすると男性不妊に繋がる。

マイコプラズマ・ウレアプラズマに感染すると上記のような症状が出ることがあります。

しかし、5割程度の人が無症状であることが多く悪化してから気がつくというケースがほとんどです。

さらにクラミジアや淋病といった性病と非常に症状が似ているため、クラミジア・淋病の検査で陰性だった場合、見落とされがちです。

保険適用もなく、マイナーな性病のため軽視されがちですが、しっかりと検査治療を行うことで、症状の悪化を防ぐ事ができます。

女性の症状

◆排尿時に違和感・痛みを感じる。
◆おりものの増加。
◆放置をすると不妊に繋がる。

女性の7~8割は無症状と言われており、男性よりも症状に気付きにくくなっています。

クラミジア・淋病の検査が陰性だったが症状が続いている場合などは、マイコプラズマ・ウレアプラズマの可能性があります。

喉の症状

喉のイラスト

◆喉がイガイガする。
◆咳がよく出る。
◆風邪や扁桃炎などに似ている。

マイコプラズマ・ウレアプラズマは、喉にも感染します。

症状は、風邪と非常に似ており症状だけでの判断はできません。

またクラミジアや淋病も同じような症状なため、その2つが陰性だった場合で症状が続く場合は、マイコプラズマ・ウレアプラズマである可能性があります。

マイコプラズマ・ウレアプラズマの検査

マイコプラズマ・ウレアプラズマの検査は通常、分泌液による検査となります。

分泌液による検査とは尿検査や、膣の分泌物を採取する方法になります。

男性:尿検査、うがい液での検査
女性:腟分泌物(綿棒での採取)、うがい液での検査

感染機会(性行為)から24時間後より検査可能となります。

女性の場合は、生理中の検査は出来ませんので注意が必要です。

マイコプラズマ・ウレアプラズマの検査についてより詳しく知りたい方はこちらをご覧ください

マイコプラズマ・ウレアプラズマの検査方法ってどんなことをするの?即日での検査や検査費用!マイコプラズマ・ウレアプラズマは、性行為(セックス、オーラルセックス、アナルセックス、キス)を感染経路とする性感染症(STD)のひとつで...

検査費用

検査費用 【保険適用】
保険適用なし
【自由診療】
10,000円程度

クラミジアや淋病などは保険適用可能なのですが、マイコプラズマ・ウレアプラズマの検査では、保険適用はありません。そのため、自費診療となってしまいます。

そのため保険適用での検査の場合、クラミジア・淋病の検査で陰性だと、マイコプラズマ・ウレアプラズマの検査はされることがなく治りが遅いケースがあります。

クラミジア・淋病で陰性なのに、症状が続く場合などは検査してみるのがいいでしょう。

性病検査における保険診療について詳しくはこちらをご覧ください。

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検査の結果がわかるまでの期間

検査の結果がわかるまでの期間は、通常は数日から1週間程度です。

即日での検査結果がわかるところは、ほとんどなく早い場合でも2〜3日程度かかります。

治療方法

実際にマイコプラズマ・ウレアプラズマになってしまった場合の治療方法について紹介していきます。

自然治癒可能か、治療の費用や期間、マイコプラズマ・ウレアプラズマの治療薬や市販薬などについて触れていきます。

マイコプラズマ・ウレアプラズマの自然治癒は可能か?

結論から言えば、不可です。

たまたま処方された風邪薬などの抗生剤が、マイコプラズマ・ウレアプラズマに効くことで治ることはあるかもしれませんが通常は、免疫のみで完治するのは難しいです。

長期間の性病は、性器に大きな負担をかけてしまうのですぐに治療するのがいいでしょう。

治療を行えば通常1週間程度で完治します。

治療費用と治療期間

マイコプラズマ・ウレアプラズマの治療費用は、保険診療か自由診療かによって異なります。

保険診療の場合:保険適用なし

自由診療の場合:10,000円程度

となっています。

マイコプラズマ・ウレアプラズマの治療には、抗生剤を服用します。

医療機関によって若干違いはありますが、マクロライド系・テトラサイクリン系・ニューキノロン系の抗生物質を使用することが多いです。

また、服用期間は薬の種類によって違いますが、1週間程度で終わる場合がほとんどです。

治ったかの確認

別の治療の際に抗生剤を服用しており、耐性が出来ている場合、他の抗生剤を使用しなければなりません。

そのため薬の服用後、治ったかの確認のため検査を行うことがあります。

服用完了後、3~4週間程度あけて検査するのが一般的です。

マイコプラズマ・ウレアプラズマの治療薬

・マクロライド系の抗生物質
・テトラサイクリン系の抗生物質
・ニューキノロン系の抗生物質

マイコプラズマ・ウレアプラズマの治療には上記のような薬が処方されます。

どの薬を処方するかは医師の判断になるので、必ず従うようにしてください。

市販薬での治療は可能か?

結論から言えば不可です。

上記のような薬をネットなどで購入することもできますが、非常に危険です。

それは、服用する順番や量を間違えてしまうと抗生剤に対する『耐性』が生まれてしまい薬が効かない状態になってしまうからです。

新型コロナウイルスが変異したように、あなたの誤った服用によって新しい変異ウイルスが生まれてしまう可能性もあります。

マイコプラズマ・ウレアプラズマの治療の際には、必ず医療機関を受診し治療してください。

マイコプラズマ・ウレアプラズマの薬についてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

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まとめ

最後にマイコプラズマ・ウレアプラズマの特徴についておさらいしておきましょう。

原因 感染している人とのセックス・フェラ・クンニ・キス・ディープキス
性行為以外での感染 若干あり
(キスによる感染)
症状 男女ともに、無症状のケースが多い。
【男性】排尿時の不快感、尿道からの分泌液
【女性】おりものの増加、性行痛
検査 【検査方法】
分泌液による検査
【検査可能時期】
感染より24時間経過後
検査費用 自由診療:9,000円程度
保険適用:保険適用なし
治療 【治療期間】
1週間程度
ただし、治療完了後数週間をあけての再検査が必要
【治療方法】
抗菌薬の服用
治療費用 自由診療:10,000円程度
保険適用:保険適用なし
潜伏期間 1~3週間
備考欄 性感染症の中では、一般に有名ではないが潜在的な感染者が多いとされている性病。

症状から自分がどの性病になっているのか知りたい、どこの医療機関に行けばいいのかわからないという方はこちらのページで症状別の性病を紹介しているのでそちらも参考にしてみていください。

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